最後の目的地は、スエズ運河の地中海 側、つまり北の入り口の町、ポート・サイド。サイド、いや正確にはサイードだが、これはイスマイルの父の先代エジプト副王サイードだ。サイードはレセップ スのよき理解者であり応護者でもあった。ポートサイドの河口近くには、ス エズ運河を見下ろすようにレセップスの銅像が建てられてたが、エジプ トによる運河国有化の前後、銅像は引き倒されて今は台座のみが残っている。