バイヨンから東に向かう道の傍らに、壊れかけた石橋、スピアン・トマがある。クメール(カンボジア)語で、石の橋を意味する言葉だそ うだ。アンコールはローマ帝国と同様、領土の隅々まで街道のネットワークを持っていた。川を渡るところには橋が必要となる。このスピアントマは、アンコー ルのすぐ近くを流れるシムリアップ川を跨ぐように作られた橋だ。今は川筋がずれてしまったので、低地に忽然とあるのだけれど。