そのカルン湖にナイル川から水を運ぶのが、ユスフ(英語風に読めばジョセフ)運河だ。この運河のもとになった 水路が掘られたのは、第12王朝というからBC1950年ころ、今からおよそ4000年前と、目がくらむほど歴史を遡らねばならない。この運河を掘ること によってナイルとカルン湖が繋がった*というから、洪水期の水を貯め、あるいは下流の氾濫を防ぐというような意図があったのだろうか。
* R. Neil Hewison, The Fayoum Hisgory Guide, AUC Press, 2001