へムレン流・ぶらパチカメラ術
ライカ・MiniluxとフォクトレンダーBessa R & L

 
Coutesy of Sunnyday Ketchup
2003年11月19日






ペンタックスS2
父親のカメラを使ったもの。
スクリューマウント(M42)の
タクマー50mm f2が付いていた
この写真は現物ではありません


 
 Camera: Leica Minilux
Lens: Summarit 40 mm f 2.4
ヨドバシカメラで新品を
6万円くらいで購入。
かれこれ7年ほど使っています。






Camera: FoiktlenderBessa R
Lens: Leitz Elmar 35mm f 3.5
ボディはヨドバシカメラで新品を
3万円くらいで購入。
レンズは新
宿の中古カメラ店で
5万円くらい。


Camera: FoiktlenderBessa L
Lens: Snapshot Scopar 25mm f 4
ボディはオークションで中古品を
1万円ちょっとで購入。
レンズは新宿
ヨドバシカメラで
2.5万円くらい。
ポイント貯まっていたから
ただみたいなもの。
 
 今回のテーマは、散歩写真に使うカメラです。 私自身も写真好きである以上、カメラにも相応の関心をもっていますが、カメラの収集家でもなければマニアでもありません。カメラの選択には対象やアプローチの仕方など、写真を写す人の人格が投影されてしまうようなところがあります。私のカメラへのアプローチについて以下、述べますが、これはあくまでもひとつのアプローチです。これが正しい、なんていうつもりはまったくありません。いわば、「オレオレ」のカメラ術です。

【一眼レフ】
 私も一時期、一眼レフを使いました。最初に手にしたのは、私の中学生時代というから1970年前後ですが、父親の所有していたPentax SIIというマニュアル・カメラでした。当時、ペンタックスはまだ、現在のようなバヨネット式のマウントを導入していなかったので、このカメラもねじ込み式でした。
 露出計は内臓していませんでしたから、父親は手持ちの露出計を使っていました。私もよくその露出計を借りて、図りながらシャッター速度や絞りをあわせて、パチりパチりとやっていました。そのうち、天気や光の具合を見ては露出をあわせる「人間露出計」の練習をしたりもしました。学校の写真部の設備を借りて、現像や焼付けもやっていました。
 その後も使い慣れたペンタックスの一眼レフを使用しました。1980年ころに社会人になって、Pentaxのバヨネットマウントの露出計付きのカメラを買いました。結構使いましたが、インドネシアで宿舎に泥棒が入った折に盗まれました。私の部屋にあった会社備品には手をつけず、個人所有のカメラだけ持っていかれて、頭にきました。仕方ないのでペンタックスをもう一台、盗難にあったのとほぼ同じカメラを買いました。1996年くらいまで使用しました。

【コンパクトカメラ】
 1996年、ちょうど40歳になったことを契機にして、なにか一生をかけて打ち込めることはないだろうかと考え、ずっとやってきた写真にもう少し力をいれようと思いました 。素人がいい写真を撮ろうと思えば、数少ないシャッターチャンスを確実にモノにすることが必要で、そのためには常にカメラを持ち歩くことが大事だろう、それを可能にするのはコンパクトなカメラ。
 どのコンパクトがよいか、雑誌や書籍、カタログを集めて研究しました。コンパクト(カバンに楽に入れられるサイズ)にして写りがよいモノとすると、やはりいわゆる高級コンパクト・カメラということになります。
私の結論は、@コンパクト・カメラのプリンスと言われるContax T2、Aライカ・Minilux、BリコーのGR1という選択でした。
 お店で比較して、最終的にAのライカ
・Miniluxを買いました。このカメラには、いわゆる押すだけのAE機構、オートフォーカス機構が採用され、ズマリット40mm、F2.5というレンズを搭載しています。今でも現役で使っていますが、欠点もあるものの手放しがたいカメラです。
 Miniluxのよい点は、その写りです。どんな状況でもふわっと優しい描写をしてくれます。電源を切るとレンズが本体に格納され、とてもコンパクトで持ち運びに便利。私は出張先でもアタッシュケースの中にいつでも忍ばせています。付属の革ケースもつくりがしっかりしていて、手になじみます。写真館のパリの写真はこのカメラです。
 欠点はファインダーの像が小さくて見難いことでしょうか。人の表情を見ながらシャッターチャンスを待つことが多いのですが、このカメラでは表情まで見えません。結局は両目を開けて裸眼で確認しながらシャッターを押すことになります。
 それから故障した場合の面倒さ。このカメラは7年間、かなり激しく使用しましたが、2度、故障しました。いずれも電気系統のトラブルでシャッターが下りなくなりました。最初の時はドイツのライカ本社送りになり、2ヶ月くらいかかり、3万円ほどの修理代がかかりました。2回目も同様なトラブルでしたが、1万円を超える修理代で済みました。総て国内で修理できるようにして欲しいもの。

【レンジファインダー・カメラ】
 2000年、話題になっていたフォクトレンダーのレンジファインダーカメラを買いました。フォクトレンダーというのはドイツの歴史的なカメラメーカーですが、そのブランドを国内のコシナというメーカーが引き継ぎ、意欲的なカメラやレンズを作っているのです。フォクトレンダー・ブランドでは、Bessaというシリーズを出していますが、これはライカの昔のねじ込みのLマウントですから、昔のライカや、ライカと同じマウントを持つ日本製やソ連製などのレンズが付けられます。加えて、露出計を内臓していますから、古いレンズを容易に使うことができる優れものです。和製ライカということで、「らいか」なんて呼ぶ人もいます。
 最初に手に入れたのはBessa Rという機械です。同時にライカのエルマー35mmを買いました。写真ではフードをつけていますが、なんとも優しいクラシックな描写をしてくれます。すでに3年間、私と一緒にカザフスタンやらカンボジア、ヨーロッパなどを旅していますから、カメラはそれなりに傷んでいますが、愛着のあるカメラです。
 半年くらい使ったところで、都市の全体がわかるような写真を撮る場合にどうしても広角が欲しくなり、同じくフォクトレンダーのスナップショット・スコパール25mmを買いました。しばらくベッサRに25mmと35mmを交換しながら使っていました。この25mmレンズは、焦点距離の割に歪みがすくないので、大変使いやすいレンズです。エルマーに比べると逆光にも強く、フレアーが出たりしません。このレンズは距離計に連動しませんから、撮影は常に目測(つまり、対象までの距離を自分で想定して、距離のつまみをたとえば6mとか3mとかに合わせる)です。初めはちょっと不安ですが、慣れるとこれも
潔いもので、シャッターチャンスを逃さないです。
 どうせ距離計に連動しないのなら、距離計そのものを内臓していないカメラにつけるのが理にかなっているわけで、今年の初めころ、Bessa Lを買いました。
Bessa Lは距離計はおろか、ファインダーさえもない不思議なカメラで、レンズごとに外付けのファインダーを取り付けて目測で撮るのです。シンプルにしてお洒落なかめらです。
 
コシナさんのカメラには、昔のライカのレンズを「財産」と考えて、それを現代によみがえられるというようなカメラやレンズへの愛着がベースにあります。そういう設計思想を反映して、フォクトレンダーのカメラは実にいい感じに仕上がっています。ベッサRもLも、ともに気に入っています。特にファインダーの明るさと見やすさは特筆に価します。ファインダーから被写体の表情などもよく見えます。
 とはいえ、いくつかの問題も感じます。最大の問題はフィルムの巻上げノブが摘みにくいということでしょうか。私は何度も巻き上げ途中でノブから指が離れて、巻き上げ途中のフィルムが戻ってしまったりします(また気合いれて再度巻き上げればよいですから、たいした問題ではないですが)。またBessa Lですが、ファインダーの近くに露出のインジケータ・ランプがあるのですが、ファインダーをのぞきながら露出を確認しようとすると、目のすぐそばですから見にくい。さらにオーバー側もアンダー側のランプの色が同じなので、わかりにくいです。色を変えてくれると使いやすいと思うのですが…。
 まあ、そんなこんな、いろいろと文句もありますが、ライカもベッサもともにお気に入りであることは間違いありません。使い続けたいカメラです。


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